算数につながる学び
文章題で手が止まる子へ。そろばん学習を「式の前の整理」に生かす考え方
文章題が苦手な子に必要なのは計算練習だけではありません。数の関係を整理し、式の意味を確かめるために、そろばん経験をどう生かすかを...
算数につながる学び
文章題が苦手な子に必要なのは計算練習だけではありません。数の関係を整理し、式の意味を確かめるために、そろばん経験をどう生かすかを...
文章題を前にすると、計算はできるのに手が止まる子がいます。そのとき必要なのは、すぐに公式や解き方を増やすことではなく、問題の中に出てくる数が何を表すのかを整理することです。そろばんの経験は、数を位やまとまりとして扱うため、式を書く前の確認に生かせることがあります。
問題文を読んだ時点で何を聞かれているか分からないのか、式は立てられるが繰り上がりで迷うのかで、支え方は変わります。まずは「どこから分からなくなった?」と聞き、つまずきの場所を一緒に見つけます。
計算前のつまずきには、登場する数に丸を付け、誰の数か、何の数かを短くメモする方法が役立ちます。
たとえば「27人に8人増えた」という場面では、一の位を超える変化が起きます。そろばんで珠を動かすと、十のまとまりへ移る瞬間を目で確認できます。
もちろん、文章題を解くたびにそろばんを出す必要はありません。数がどう変化したかを想像するための補助として使い、慣れてきたら図や式だけでも説明できることを目指します。
正解かどうかを先に聞くより、「この足し算は誰と誰を合わせたの?」と尋ねる方が、考え方を確認できます。説明が難しいときは、式の横に短い言葉を書くだけでも十分です。
数を操作する練習と、言葉で説明する練習を分けずに行うことで、算数への苦手意識を小さくしやすくなります。
自動的に得意になるわけではありません。文章を読む力、数量の関係を図にする力、式の意味を説明する力も必要です。そろばんは数の扱いを具体的にする補助として考えましょう。
問題を解き直す前に、聞かれていることと分かっている数を一緒に書き出すところから始めてください。計算はそのあとでも遅くありません。
研究資料は主に珠算式暗算を対象としたものです。学習の変化には個人差があり、特定の効果や成績向上を保証するものではありません。