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研究を正しく読む

右脳を「使う」とは?そろばん学習とイメージ力を、研究の範囲で考える

そろばんで「右脳が育つ」と言い切ってよいのでしょうか。珠算式暗算の研究で示されていることと、家庭・教室で大切にしたい見方を分けて...

そろばんについて「右脳が育つ」という言葉を見聞きすることがあります。ただ、この表現だけでは、何がどこまで分かっているのかが曖昧になりがちです。珠算式暗算を対象にした研究には、視空間的な情報の扱い方やワーキングメモリとの関係を報告するものがあります。一方で、すべての子どもに同じ変化が起きることや、そろばんだけで幅広い能力が伸びることを保証するものではありません。

この記事の要点

  • 「右脳」は万能な能力の名前ではなく、イメージを使う学びとして具体化する。
  • 珠算式暗算の研究には、視空間的な処理やワーキングメモリとの関係を扱うものがある。
  • 家庭や教室では、速さだけでなく数の理解と安心して続けられる環境を見る。

右脳という言葉を、能力の保証に使わない

脳の働きを右脳・左脳だけで単純に分け、「右脳を鍛えれば何でもできる」と説明するのは適切ではありません。そろばん学習の価値を伝えるときは、数を見て、珠の配置を思い浮かべ、手順を保ちながら計算する経験として説明する方が具体的です。

子どもによって得意な入り口も、続けやすい練習量も異なります。能力を大きく約束するより、本人が数に親しみ、自信を持てるかを見守ることが重要です。

研究で扱われているのは、主に珠算式暗算の訓練

珠算式暗算の研究レビューでは、頭の中で珠を操作するような視空間的な方略や、計算課題における認知処理が論じられています。また、訓練群と比較群を扱った研究には、視空間的ワーキングメモリとの関係を報告するものがあります。

ただし、対象年齢、訓練期間、国や指導法は研究ごとに異なります。研究結果を、個々の子どもの成績や将来を保証する根拠として使わないことが大切です。

教室選びでは、目に見える学び方を確かめる

体験時には、子どもが数をどう理解しているかを先生が見てくれるか、間違えたときに戻れるか、進度が本人に合っているかを確かめましょう。

「右脳」という言葉への期待だけで決めるより、計算の基礎、暗算への移行、集中して取り組む時間、保護者への共有が実際にどう行われるかを見る方が、納得できる選択につながります。

よくある質問

そろばんで右脳は必ず鍛えられますか?

必ず、という言い方はできません。珠算式暗算に関する研究はありますが、個人差や訓練条件があります。数をイメージしながら扱う経験の一つとして考えるのが適切です。

暗算が速くなることと、算数全体が得意になることは同じですか?

同じではありません。暗算の速さに加えて、文章を読む力、図で整理する力、考えを説明する力も算数では大切です。

参考にした資料

研究資料は主に珠算式暗算を対象としたものです。学習の変化には個人差があり、特定の効果や成績向上を保証するものではありません。

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